2025年1月30日
院長の前川です。矯正治療を検討される際に、「裏側矯正(舌側矯正)と表側矯正では治療期間に差があるのですか?」というご質問をいただくことがよくあります。結論から言うと裏側矯正を熟知している矯正歯科医が治療を行えば、裏側矯正と表側矯正で治療期間に差が出ることはありません。それぞれの治療法には特性があり、その特性が治療期間に影響を与えます。今回は、裏側矯正と表側矯正の治療期間について詳しく解説します。
治療期間に差が生じる理由
一般的に裏側矯正と表側矯正の治療期間に違いが出る主な理由として、以下のような点が挙げられます:
- 装置の位置と力のかかり方
表側矯正では、歯の表面に装置を装着するため、力を歯に効率よく伝えやすい構造になっています。一方、裏側矯正では、装置が凸凹した歯の裏側に配置されるため、力のかかり方が異なり、何も工夫しなかった場合は歯の動きに少し時間がかかる場合があります。 - 症例の難易度
これも術者次第ですが、治療期間を表側矯正を基準として考えた際に、裏側矯正は過蓋咬合(特にAngle Ⅱ級2類)などの症例によっては治療期間が延びたりする場合があります。しかし、出っ歯(特にAngle Ⅱ級1類)などの症例は、表側矯正に比べてはるかに治療期間が短縮される場合が多いです。 - 患者様の協力度
治療期間は、患者さんが矯正医の指示をどれだけ守るかにも大きく左右されます。裏側矯正でも表側矯正でも、適切な口腔ケアや定期的な通院が治療をスムーズに進めるカギとなります。
一般的な治療期間の目安
矯正治療の期間は、症例の状態や患者様の年齢、治療計画によって異なりますが、一般的には以下のような目安が挙げられます:
- 裏側矯正:平均的に1.5年〜2.5年程度
- 表側矯正:平均的に1.5年〜2.5年程度
このように、平均した数字で見ると表側矯正と裏側矯正に治療期間に差はありません。ただし、これは個々の症例や治療計画によって異なり、必ずしも全員に当てはまるわけではありません。1年で治療が完了する場合もありますし、3年かかる場合もあります。
治療期間を短くするためのポイント
治療期間を短縮するためには、患者さんご自身が取り組めることも重要です。以下のポイントを意識していただくことで、治療がスムーズに進みます:
- 適切な通院スケジュールの遵守
矯正治療は定期的な調整が必要です。予約を守り、適切なタイミングで調整を行うことが治療期間短縮に繋がります。 - 口腔ケアの徹底
装置の周りをきれいに保つことで、虫歯や歯周病のリスクを減らし、治療が計画通りに進むようになります。 - 矯正医の指示を守る
ゴムバンド(顎間ゴム)の使用や食事の注意など、矯正医からの指示を守ることも大切です。
裏側矯正が選ばれる理由
症例によっては治療期間が多少長くなる可能性があるにもかかわらず、裏側矯正が選ばれるのは、以下の理由からです:
- 見た目を気にせず治療が進められる
矯正装置が外から見えないため、日常生活での見た目を気にする必要がありません。 - 特定の症例に対応可能
表側矯正では難しい症例でも、裏側矯正で対応できることがあります。 - 専門的な治療技術に基づく安心感
裏側矯正は、専門的な技術と経験を必要とする治療法です。そのため、安心して任せられるという声も多く聞かれます。
どちらを選ぶべき?
裏側矯正と表側矯正のどちらを選ぶべきかは、患者様のニーズやライフスタイルに依存します。
- 見た目を気にしない方や費用を優先したい方:表側矯正が向いています。
- 見た目を重視し、矯正中であることを隠したい方:裏側矯正がおすすめです。
どちらの治療法にもメリットとデメリットがあり、最適な選択肢は患者様ごとに異なります。
最後に
つばさ矯正歯科では、裏側矯正と表側矯正の両方に対応しており、それぞれの特徴を踏まえた最適な治療計画をご提案しています。治療期間や方法について詳しく知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。私たちと一緒に、理想の笑顔と歯並びを目指していきましょう!