医療費控除の対象となる条件

1.対象者

• 医療費控除の対象となるのは、納税者本人とその配偶者、扶養親族が支払った医療費です。
• 家族全員の医療費を合算して控除を受けることができます。

2.対象となる医療費

• 病院や歯科医院での診療費、治療費
• 処方された薬代
• 矯正治療費（美容目的ではなく、機能改善を目的としたもの）
• 入院費用
• 通院のための交通費（公共交通機関の利用が原則）

3.控除対象外の費用

• 美容目的の矯正治療費
• 健康診断や予防接種の費用（異常が見つかり治療が必要になった場合は対象）
• 介護保険料
• 入院時の食事代や差額ベッド代

医療費控除の計算方法

医療費控除額は、以下の計算式で求められます。

ただし、年間所得が200万円未満の場合は、10万円ではなく「所得の5%」を超えた部分が医療費控除の対象となります。

医療費控除の申請方法

1.必要書類の準備

• 確定申告書（国税庁のウェブサイトからダウンロードできます）
• 医療費控除の明細書（医療機関や薬局ごとに支払った金額を記入します）
• 領収書（医療機関や薬局から発行されたもの）
• 保険金や給付金の受領証明書（ある場合）

2.確定申告書の記入

確定申告書に必要事項を記入します。医療費控除額を計算し、所得税の申告書に反映させます。

3.提出

申告書と必要書類を税務署に提出します。郵送、電子申告（e-Tax）、または税務署窓口への持参が可能です。

4.還付金の受領

申告内容が税務署で確認されると、還付金が指定の銀行口座に振り込まれます。

医療費控除のポイント

• 領収書の保管：医療費の領収書は、申請時に提出する必要がありますので、1年間しっかりと保管してください。
• 交通費の記録：通院にかかった交通費も控除対象となるため、公共交通機関の利用記録や領収書を保管しておくと便利です。
• 控除の対象期間：医療費控除は1月1日から12月31日までの1年間の支出が対象です。申告は翌年の2月16日から3月15日までに行います。

矯正治療費の控除

矯正治療費も医療費控除の対象となります。ただし、美容目的の矯正治療は対象外となるため、機能改善を目的とした治療であることを明確にする必要があります。診断書や治療計画書を保存しておくと、申告時にスムーズです。

お問い合わせ先

医療費控除についてご不明点がある場合は、お住まいの地域の税務署にお問い合わせください。